超大変!最近のおくすり事情

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こんにちは、りつです!

小林化工さんの一件からもうしばらく時間が経ちましたね。

その後も日医工さんを始め、その他のジェネリックメーカーでも業務停止など相次ぎました。

そして現在に至るまで深刻な薬の供給不足が続いております。

コロナが爆発的に増えてしまったのが原因でもあると思いますが、アセトアミノフェン、ロキソプロフェンなど解熱鎮痛(消炎)薬がなかなか入りにくいですよね💦

最近だと、ツムラの漢方薬までもが手に入りにくくなっております。

製造販売自体が中止になる薬もあり、タフマックがこの世からなくなるというのは衝撃でした。

 


 

以前まではジェネリック医薬品は数あるメーカーから、

  • 判別しやすいデザイン・印字
  • 薬の大きさ
  • 一包化(飲みやすいように1つにまとめてパックしたもの)できるもの
  • 値段

などなど、このような判断材料から薬局側が採用を決めることができました。

ただし、今は「出荷停止」「出荷調整」「限定出荷」・・・といった薬が多く、注文してもなかなか納品されません \(^o^)/

上司は時折「薬局に薬がないっていうのは何ていう世の中なんだ」と嘆いております。

また、

①一時的に薬が納品されても、その薬が出荷調整になる。

②いろんな卸さんに他のメーカー品で納品できるものをしらみつぶしに聞く。

③やっとのことで薬が入る

でも①へ戻る

・・・とエンドレスに続くこともありました。

 

当薬局にいらっしゃる患者さんは優しい方が多く、変更に対して大概「いいよ」と言ってくださいます(ありがとうございます😊)

ただ、本当にごくごく一部の方ですが、

「今まで飲んでいた薬を変えるな!同じものを出さないなら他に行くから処方箋を返せ!」

とお叱りを受けたこともあります。

まぁお気持ちはわかります。

長年変わらず飲んでいた薬が、こちら側の都合で変えられるんですからね😓

それに薬のメーカーを変えると、見た目がガラッと変わってしまうことも多いですよね。

人は基本的に変化を嫌う生き物なので、拒否反応が出るのは仕方ないと思います。

丁寧に説明した上で、ご理解をいただいてお渡しすることはトラブルを避けるためにも大切だと感じました。

ただ実際にトラブルになったこともありましたので、以下そのお話をしたいと思います。

 

目次

ベオーバ錠50mg

以前、過活動膀胱の治療薬であるベオーバ錠50mgが出荷調整により、全く納品されない時期がありました。

そんな時にAさんという患者さんが処方せんをもって来局されました。

内容はこんな感じでした。

ベオーバ錠50mg  1錠

1日1回 夕食後  14日分

どうしても確保ができないため、処方元の泌尿器科の先生にご連絡することにしました。

 


私  :(略)・・・Aさんに処方のベオーバ錠50mgですが、出荷調整中の薬でどうしても入手ができない状態です。代替となるお薬に変更していただくことは可能でしょうか?

B先生:うーん、この薬が使いたいんだよなあ・・・。ああ、門前の○○薬局はまだ在庫あると思うから、患者さんをそっちに行かせて!(ガチャ)

私  :ええー💦


 

その薬局さんにご連絡して経緯を説明しましたが、在庫もあり、該当の患者さんを受け入れていただけるとのことなのでお願いしました。

薬局としては正当な理由なく調剤拒否をしてはいけないのですが、なんだか間接的に調剤拒否をしてしまったようで罪悪感がありました。

 


私  :Aさん、大変申し訳ありませんが、このベオーバという薬は製薬会社さんの方で製造が追いついておらず、薬の出荷ができていない状態です。私共もいろいろ手配はかけたのですが、どうしても手に入らず、やむなくB先生にご連絡しました。ただ、先生はどうしてもこの薬を使いたいとのことなので、○○薬局さんへ行って出してもらってほしいとのことでした。

Aさん:はあ?せっかくこっちに来たのにまた戻れっていうのか?

私  :そうですね・・・大変申し訳ありませんが💦

Aさん:その薬局にはその薬が確実にあるんだよな?

私  :はい、○○薬局さんにはご連絡しましたが、今回分出せるほどの在庫はあるようです。

Aさん:「あるようです」って何だよ!絶対あるんだよな?なかったらどうしてくれるんだ!

私   :Aさんを○○薬局さんにご紹介しても大丈夫と確認は取れましたので、確実にそちらで薬をお渡しできます。

Aさん:ったく、最初からそう言えよ!

私  :はい、大変失礼いたしました。

(他薬局の在庫がリアルタイムで正確にどれだけあるかなんてわからないし、不測の事態が起こったらどうしよう。Aさんが行くまでに急きょ他の患者さんに出してしまったり、実は期限が切れていたりとか・・・と内心では不安な考えがよぎっていました)


 

Aさんからその後もかなり文句は言われましたが、○○薬局さんで無事調剤してもらえたようです💦

その後もその患者さんは当薬局に来られるのですが、

「前にあんたに他の薬局へ行けと言われたよな」

としばらく来るたびに言われ続けました。

言葉選びが悪かったのかなと反省しつつ、正直、理不尽だなあと思いました😓

○○薬局さんへの道順を検索し、プリントアウトしたものをお渡ししたり等は当然ながらしたのですが・・・。

 

その後しばらくしてベオーバの出荷が安定してきて、調剤ができるようになりました。

その患者さんも家から遠くて行くのが大変だという理由で、その泌尿器科から当薬局の門前の病院に紹介になりました。


私  :以前はご迷惑をおかけいたしました。ようやくベオーバは出荷が安定して入るようになったので、うちでも出せるようになりました。

Aさん:あの薬は飲んでも全然効かなかったんだよね。あれからずっと処方はされていたけど飲んでいないよ。家にも売るくらい余ってる。

私  :( ゚д゚)ポカーン


数秒間、思考が停止しました。

その後、処方医に問い合わせて今回は「残薬調整」ということで処方削除になりましたが、残薬は服用を続けるようにとのことでした。

その旨、Aさんにも説明しました。

 

またしばらくしてAさんが来局しました。

結局ベオーバは1錠も飲まなかったようで、医師とも話し合って中止になったようです。

その無駄になったベオーバは、本当に必要だった患者さんに出されるべきだったのになぁと少し切ない気持ちになりました。

 

薬の手配

不足分を他薬局から譲っていただいたり、逆にお譲りしたりということも日常茶飯事です。

足りない分を郵送したり、納品後に直接お届けしたりなどもあります。

薬によっては限定出荷で少ししか納品されないこともあります。

タイミングが悪いと患者さんが来局する日までに納品されず2、3回連続で不足分が出てしまうこともあります。

「また?いつも来るたびに薬ないよね」

と言われることもあります。

言われることにいずれ慣れるのかなと思っておりましたが、未だに言われると心にグサッと刺さります😢

定期で来られる患者さん分はなんとか無理にでも確保はしているのですが、採用がない薬が急に処方された場合は特に大変です。

その場合、どうしても上司か私が卸さんへの在庫の確認を取らなくてはいけなくなるため、相対的に他の患者さんの待ち時間も長くなってしまうことが多いです。

負の連鎖ですね💦

 

おわりに

止まない雨はないと信じ、この嫌な状況からいつか抜け出せたらいいですね。

それまでもう少しの辛抱と思い、前向きにがんばっていきたいと思います😊

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

今後も記事を更新いたしますので、またお読みいただけると嬉しいです。

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