みなさんこんにちは!りつです!
突然ですが、みなさんは学校薬剤師をご存じでしょうか?
あまり目立つ存在ではないので、知らないという方も多いかもしれません。
ただ、小中高で薬物乱用防止教室で外部の人がお話をしに来たことは記憶にあると思います。
その人物こそが学校薬剤師です!
また直接見かけることはないかと思いますが、プールや水道の水質検査をしたり、理科室の薬品のチェックなどもしています。
当薬局では、上司が学校薬剤師を務めており地域に貢献しています。
上司は講演で使う動画を自分で編集したり、スライドも子供が興味を引くような工夫を凝らしたりしています。
私はそういったことが苦手なので、すごいなぁと思います。
しかし、どんなに工夫して子供達に興味を持ってもらおうと思っても一筋縄ではいかないようです😅
今回は上司の学校薬剤師として体験したお話をしたいと思います。
薬物乱用防止教室にて
上司は学校薬剤師として幼稚園、小学校、高校の計3ヶ所を担当しています。
小学校・高校では毎年、薬物乱用防止教室を行っています。
一番最初は内容がお堅い感じで難しかったのか、講演中に寝ている生徒が多かったようです。
そのため特に小学生では流行りのキャラクターを取り入れたり、動画を作って視覚に訴えるなど工夫をするようになったようです。
その甲斐あってか、寝る生徒は少なくなったようです。
ダメなら改善するということは大事ですね。
ただ、受け持っている学校の小学生はけっこうやんちゃなようです。
例えば、違法薬物を勧めようとする人がいた場合のシュミレーションをした時のことです。
誰か、演技のお手伝いをしてくれる人はいますかー!
はい!
はい!
はい!
今年は積極性のある人が多くていいですねー!
じゃあ手を挙げてくれた一番前の女の子お願いします!
はーい!
じゃあ私が違法薬物を勧めようとする人の役をやりますね。
ねえねえ。
飲むと楽しい気分になるし、ダイエットもできて綺麗になる薬があるんだけど
一緒にやらない?
えーっ、やだー!
どうして?
だって危ないんでしょ!
大丈夫、大丈夫。
安全に使えるんだよ。
注射じゃないから痛くもないし、飲み薬だから何の危険もないよ!
みんなもやってるよ。
試しに1回やってみようよ。
うーん、じゃあ1回だけなら。
はい、これで麻薬中毒者が誕生してしまいました。
1回使ったら、もう一度使いたいと思ってしまって抜け出せなくなります。
皆さんも絶対騙されないようにして下さいね。
押しに弱い子が多く、大概こういう風になってしまうようです。
また他にも以下のようなこともあったようです。
ここに覚せい剤があります。(白衣のポケットから粉を取り出す)
舐めてみたい人!
はい!はい!はい!
じゃあそこの元気な男の子!
はい、舐めてみて下さい。
ペロ
はい、これで覚せい剤中毒者が誕生してしまいました。
ちょっとだけでもダメですよ?
ちゃんと断りましょうね。
ちなみにこの粉は塩(塩化ナトリウム)なので身体には大丈夫ですよ(笑)
なーんだ、つまんね。
(えっ、最近の小学生こわっ)
年によって差は少しあるようですが、だいたい好奇心旺盛で、上記のように舐めてみたいと挙手する生徒は多いようです。
積極性があるのは良いことですが、聞いていると少し心配ですね😅
薬物乱用防止教室では違法薬物のほかにも、お酒やタバコの害も伝えているようです。
生徒の感想文
薬物乱用防止教室が終わり、数日経つと生徒からの感想文が届きます。
おおよそ30人分でボリュームがありますが、個性的な感想を書く子が多いようです。
例えば、
お酒は身近なものですが、今日のお話を聞いて身体にあまり良くないんだなと思いました。
お父さんとお母さんは毎日お酒を飲んでいるので、今日のお話を聞いてやめさせようと思いました。
私は大人になったら、休肝日を作ったり、あまり飲み過ぎないようにしようと思います。
いや、自分は飲むんかい!
休肝日作ればいいとか、ちょっとだったら良いとかは話してないんだけど!
感想文に思わずツッコミを入れる上司。
見ていると楽しいです。
また、
危険な薬だけでなくタバコやお酒にも依存性があり、怖いと思いました。
ぼくはお酒を飲んでいますが、今日のお話を聞いて少し飲む量を減らしたり、ノンアルコールを飲むようにしようと思いました。
ノンアルコールだったらいいよねー!
・・・なわけあるかい!
まず小学生でお酒飲むなよ!
頑張って用意したんだけど、私の話は届いてないのかぁ😢
この子のご家庭はどうなってるんだろう・・・すごく心配です。
ご家庭まではさすがに介入できないため、親御さんの正しい判断と教育を信じたいと思います。
おわりに
いかがでしたか?
他薬局の先生ともお話する機会があり、学校薬剤師をされている方も多くいらっしゃいます。
お話を聞くと、やはり薬物乱用防止教室などの公演で苦慮されている先生は少なくないようです。
子供相手に伝えるのは難しいですからね。
ただ、小学生では中学年~高学年になるにつれて、背伸びをして大人に近づきたいと思う子も多くなってきます。
その中でお酒・タバコ・違法薬物などの誘惑に負けてしまう子も出てくるかもしれません。
そんな未来ある子供達を守るのも学校薬剤師の重要なお仕事です。
実際に従事されている先生方、本当にお疲れ様です。
そしてこれからもよろしくお願い致します。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回の記事もお読みいただけると嬉しいです。