あるある?迷信?患者さんへの服薬指導時のできごと

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皆様こんにちは、りつと申します!

私は薬局薬剤師として勤務させていただいております。
現在、薬剤師になって6年が経過いたしましたが、まだまだ学ぶことが多く勉強に追われる毎日です。

当薬局の薬剤師は、田中さん(管理薬剤師・上司)、私、西野さん(2年目の子)、相沢さん(1年目の子)の4名おります。

愉快な仲間たちです。

さて、私の勤務地は緑豊かで周りにはたくさんの田んぼ・畑が広がっております。
当薬局にいらっしゃる患者さんのほとんどが農家の方々です。

患者さんのご年齢も60代ではまだまだお若い方です。

また、中には90歳を超えても背筋がピンと伸び、杖もつかずに自力で歩いて来られる方もいらっしゃいます。

加えてこの地域では特有の方言・訛りがあります。
ご高齢になるほどそれが強い傾向にあり、県外の方では特に会話に戸惑うかもしれません。

私は隣の町で生まれ育ったのである程度は理解できるのですが、それでも理解できないこともあります💦

「どういう意味だろう?」と一瞬思考が止まってしまうと、察して標準語で教えて下さる患者さんもいらっしゃいます(ありがとうございます😊)。

また、強い訛りのために聞き間違ってしまうこともたまにあります。

今回ご紹介させていただくのは、聞き間違い・勘違いなどからちょっとしたトラブル(?)になったお話です。

 

目次

せぎの薬

私   :Aさん、こんにちは。今日も前回と同じ内科のお薬ですね。

Aさん:あれ?先生に「せぎ」の薬も出すって言われだんだげどなあ。

私  :咳止めですか?処方箋には書かれてないですけど・・・最近、咳が出るんですか?

Aさん:「せぎ」はまぁいつも出るけど。

私  :そうなんですね。念のため先生の方に確認してみますね。おかけになってお待ちくださいね。

医師に問い合わせ・・・

私  :(略)・・・本日受診されたAさんについてです。咳のお薬も出すというように先生からお話があったそうですが、今回処方になかったためご確認のお電話をいたしました。

医師 :ん?咳のことは診察の時に話はなかったと思うけどなあ。でも患者さんは咳が出るって言っているんだよね?

私  :そうですね。いつも咳は出ているとおっしゃっています。

医師 :そっか・・・。じゃあ今回はとりあえず薬出しておくから、患者さんにも1週間この薬で様子をみるよう伝えておいて。

私  :承知しました。ありがとうございました。

追加分の薬を準備・・・

私  :Aさん、大変お待たせいたしました。先生に確認しましたが、咳止め出しておきますので1週間この薬で様子をみるようにとのことでした。

Aさん:ん?咳止めはいらないけど?

私  :えっ?咳の薬ほしいとおっしゃってましたよね?

Aさん:「せぎ」の薬はほしいよ。

私  :????( ゚д゚)ポカーン

Aさん:せー!げー!の薬

私  :整形(外科)の薬?

Aさん:そう、「せぎ」の薬!

私  :(いや、咳と聞こえるけど💦)整形のいつも出ている痛み止めですか?

Aさん:そう!いだみどめ!

私  :処方箋は内科分しかないのですが、もしかして鞄に整形(外科)分の処方箋も入っていないですか?

Aさん:(ゴソゴソ)あ!はいっでだ!ごめん、ごめん。

こうして無事(?)せぎの薬=整形外科の薬をお渡しすることができました。

※内科の処方医には再度お電話して経緯を説明し、咳止めは削除していただきました。

私がこの患者さんへ対応している間、上司は温かく(面白そうに)見守っていましたが、整形外科の薬だったとわかるや否や大笑いしておりました(笑い事じゃないよ!)

後日、当薬局の私以外の薬剤師3名とも自宅でこのことをご家族にお話ししたそうですが、食卓に笑顔が咲いたそうです(複雑な気持ち😅)

 

しるにいれて飲んだ

これは上司が体験したお話です。

いつもの内科の定期薬に今回からボルタレンサポ(座薬)が追加になっていたBさんがいらっしゃいました。

処方内容はこんな感じでした。

【外用】

ボルタレンサポ25mg 10個

疼痛時 1回1個 しりに入れる

しりに入れる・・・少しフランクな感じだなと思いつつ普通に調剤したようです。

Bさんは腰痛に悩まされているため医師に相談して今回は座薬で様子見、あまり改善しないようであれば整形外科でしっかり見てもらうようにということでした。

座薬を使うのは初めてのようでした。

痛みがひどい時にお尻に入れて下さい、お部屋に置いておくと溶けるので使う時以外は冷蔵庫に入れて保管して下さい・・・等々基本事項はしっかり説明したようです。

後日、Bさんが来局されました。

Bさん:全然痛みが良くならないんだよね。

上司 :うーん、やっぱり整形外科に行ってレントゲンを撮ったりして診てもらったほうがいいのかもしれないですね・・・。

Bさん:やっぱり薬は飲んでも効かないこともあるんだね。

上司 :薬には個人差がありますからね・・・。ん??えっ、飲んだんですか?

Bさん:だって、これ飲み薬でしょ?

上司 :いやいや、座薬なのでお尻に入れて使うものですよ?

Bさん:えっ!そうなの?しるにいれてって先生に言われたから、味噌汁に入れて飲んだんだけど。

上司 :ええー(苦笑い)お尻から入れて、直腸という部分から吸収されて効果が出るように作られている薬なので飲んだらダメですよ💦

こんな感じの経緯でした。

「座薬=座って飲むもの」と勘違いする人もいるということを学生時代に聞いたことがありましたが、ずっと迷信だろうと思っておりました。

ただ今回のケースから、思ってもみないような使い方をしてしまう患者さんもいらっしゃるかもしれないと思いました。

 

おわりに

患者さんには必ずしも薬剤師側の常識が通用しないということを新人時代から教わりましたが、実際に服薬指導をしてみるとそのことがよくわかります。

そのため、外用剤や特殊な飲み方をする薬などをお渡しする際は、説明の最後に

「わからなくなった時は薬局にお電話いただければ、説明いたしますので遠慮なくご相談下さい」

と言うようにしております。

 

今回の他にも遭遇したトラブル(?)がありますのでまた別の記事で。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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