みなさんこんにちは!りつです!
秋も深まる今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか?
今回は個性的な患者さんシリーズ第3弾です。
以前の記事はこちらです。
第1弾(十人十色!ユーモアのある患者さん)
それでは始めていきます。
元電気屋さん
当薬局にはいろいろな職業の方が来局されます。
大多数は農家の方ですが、運送業、学校の先生、看護師、医師、事務員、市議会議員・・・等々。
何回かお話して心を許してもらえると、その業界での色々なお話を伺うことができたりします。
新たな発見があったりして、新鮮な気持ちになることも多いですね。
ある時、待合室の蛍光灯が何ヶ所か切れかかっていると患者さんからご指摘がありました。
当薬局は天井がかなり高めなので、大きめな脚立を使って交換しなくてはなりません(けっこう怖いです😓)
そのため、患者さんがあまりいらっしゃらない状態になってから交換作業をすることにしました。
作業は、私が脚立に上って蛍光灯を交換、上司が下で脚立を支えたり新しい蛍光灯を渡すというような分担で行いました。
順調に進んではいたのですが、1ヶ所だけ脚立を使っても届きにくい場所がありました。
少し背伸びをしながら作業をしていましたが、やはり怖いので一進一退を繰り返しておりました。
そしたらいつの間にか1人の患者さん(Aさん)がいらして、下から声をかけてきました。
あーダメダメ、もうちょっと上がらないと。
いや、この脚立だとこれが限界なんですけど💦
仕方ねえなあ、俺がやってやるか。
え、いや危ないですし、患者さんにやらせるわけには・・・。
いやいや!俺は元電気屋だぞ!
蛍光灯の交換なんてずっとやってきたから経験が違う!
いいから任せときなさい!
えぇー💦
いいのかなあ・・・。
いいって、いいって!
早く降りて代わりなさい。
うーん・・・そうですか。
それではお言葉に甘えて・・・。
Aさんが少し上り始める・・・
やっぱり怖いからやめとくわ!
(怖いんかい!)
ですよね。
危ないですし、私がなんとかやりますのでいいですよ。
いやー歳には勝てんなあ。わはは。
その後もAさんのありがたいアドバイス(?)の下、なんとか交換できました。
患者さんにケガをさせたらまずいので、正直、諦めてくれて良かったです。
Aさんは常連で、蛍光灯が切れかかっているとまた教えて下さいます。
個人的には当薬局にいらっしゃる方の中でも、特に面白い人だなと思っています(笑)
口内炎が治らなくて受診した患者さん
みなさんは口内炎になったことが一度はありますよね。
とっても痛くて飲食が大変ですよね😓
私は口内炎になった際は市販のチョコラBBを服用しています。
口内炎は普通であれば1週間程度で自然に治りますよね。
ただ、なかなか治らない場合は病院に受診するのが良いかと思います。
当薬局にいらっしゃる患者さんも、口内炎で受診される方は割と多いです。
少し前にBさんという患者さんが、歯科の処方箋を持って来局されました。
内容は以下の通りです。
【般】デキサメタゾン口腔用軟膏0.1% 5g
1日1~数回 口腔内患部に塗布
服薬指導は上司が行いましたが、その時の会話がこんな感じでした。
Bさん、こんにちは。
こんにちは。
今日は歯科からの処方ですけど、口内炎かな?
そうなのよ。もう1週間治らなくて。
治るまで少し時間かかるからねー。
そうねえ・・・。
ずっと歯磨き粉を口内炎に塗っていたんだけど、すぐには効かないんだねえ。
え?歯磨き粉?
うん、歯磨き粉。
先生にもそのことを話したんだよね。
でも、それは薬じゃなくてただの歯磨き粉だから意味ないよと言われちゃった。
さすがに歯磨き粉じゃ痛みを抑えたりできないですからね(笑)
そういうもんなんだねえ。
今日出た薬だと痛みが良くなるかな?
炎症を抑える薬なのでよく効くと思いますよ。
そっか、早速今日からためしてみるわね。
・・・以下略。
6年間薬剤師をしていて初めて聞く内容でした。
上司は患者さんから面白い話をよく聞く人なので少しうらやましいです(笑)
Bさんもその後、無事に口内炎は治ったようで良かったです。
民間療法かもしれませんが、大学時代の知人から塩を歯ブラシにつけて口内炎の部位をゴシゴシ磨くとすぐに治ると聞いたことがあります。
一度やったことはありますが、激痛が走りとても耐えられませんでした💦
後に調べてみると、口の中を傷つけてしまったりもあるため、歯科医さん的にはおすすめはできないようですね・・・。
やはり口内炎は王道で治すのが良いと思います😅
薬剤師にご相談いただければ口内炎専用の市販薬をおすすめできますし、ひどい場合は医師・歯科医師に相談してみるのが良いかと思います。
睡眠薬をしばらく処方されていた方
ストレスの多い現代社会では不眠症の方が多くなっていますよね。
私も入社してから今年始めくらいまでは不眠症に悩まされておりました💦
若年層だけでなく、ご高齢の方でも不眠に悩まされている患者さんは毎日のように来局されます。
睡眠薬は作用時間によって、超短時間型、短時間型、中間型、長時間型の4つに分類されます。
・超短時間~短時間型:寝つきが悪い方
・中間~長時間型 :途中で起きてしまう方
にそれぞれ処方されることが多いかと思います。
ただ、ご高齢の方では作用時間が長いと転倒などリスクがあるため、中間~長時間型はなるべく避けるという考え方の先生もいらっしゃいます。
また現在では、ベルソムラ錠、デエビゴ錠、ロゼレム錠(GE:ラメルテオン錠)といった薬があります。
これらの薬は従来の睡眠薬と違って自然な眠りに近づけるような作用があり、依存性・耐性が生じにくい比較的安全性が高めの薬です。
(ただし薬の飲み合わせに気をつけなければならないものもあります)
当薬局でも不眠症の初期治療では特に見ることが多いです。
ただ、昔からずっと従来の睡眠薬を服用されていた方は、これらの比較的新しめな薬に切り替えたらまた眠れなくなったと言われることもあります。
体質や年齢、併用薬、不眠の種類によって薬を使い分ける必要がありますね。
さてそんな睡眠薬に関するエピソードを1つご紹介します。
ある日、Cさんという患者さんが来局されました。
Cさんも常連で、その日もいつも通り内科の処方箋を持って来局されました。
その時の該当薬・会話は以下の通りです。
【般】ゾルピデム酒石酸塩錠5mg 1錠
1日1回就寝直前 30日分
Cさん、こんにちは。
こんにちは。
今日も内科のいつもの薬ですね。
えっ。
睡眠薬まだ出ているの?
そうですね。
前回と処方の内容は全く同じなので出ていますね。
いらなかったですか?
うん。
いらなかったんだけどなあ。
そうなんですね。
まだお薬が残っているためですか?
ううん。
もう飲まなくてもぐっすり眠れるの。
眠れるようになったのはとても良いですね。
だいぶ長い間処方されていましたが、もう大丈夫なんですね。
そのことは先生には話されましたか?
いいえ。
言ってないけど先生もわかるでしょ。
(いや、超能力者じゃないんだから)
さすがに先生でもお話を聞かないと分からないですね💦
私から先生にご連絡しますね。
そう?
じゃあお願いしようかな。
その後、疑義照会をしてゾルピデム錠は中止となりました。
それからもCさんは不眠の悪化もなく元気に過ごせているようです。
睡眠薬がなくてもぐっすり眠れるようになったという患者さんは他にもいらっしゃいます。
とても喜ばしいことです。
普通は診察時、
医師に体調・薬の継続の意向など伝える → 処方箋に該当薬の変更・中止が反映される
という流れになります。
逆に医師にお話しないと、前回と同じ処方になってしまう場合が多いかと思います。
患者さんが医師には話しにくいという場合は、こちらからお伝えするということも薬剤師の仕事の1つだと思います。
門前病院の内科の医師は、どの先生もフランクで優しい方なのであまりそういうことはないですが😊
おわりに
いかがでしたか?
患者さんの中には、思わず笑ってしまうような愉快な人、不思議な人、いつも元気いっぱいでこちらまで元気を分けてもらえる人など本当に色々な方がいらっしゃいます。
楽しく仕事をさせていただいておりますので、患者さん方には感謝です。
これからもより一層、患者さんに寄り添った薬剤師になれるよう精進したいと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回の記事もお読みいただけると嬉しいです。